2007年06月08日
立憲君主制
法規という概念は、それまで君主が有していた国家権能のうち立法権を議会の権限とし、絶対君主制から立憲君主制に移行したヨーロッパにおいて確立した概念であり、特に民主的な勢力が弱体であったドイツにおいて確立した。
立憲君主制の下においては、議会の役割は、国民の権利を君主から保護することに力点が置かれる。このような議会の機能を貫徹するため、法規範の定立作用のうち「国民の自由と財産に関する事項」については、議会の同意を要することとしたり、議会の権限としたりすることにより、国民の権利を保護しようとしたものである。このような経緯から、法規の定立作用は立法の中核をなすものと、伝統的に位置づけられてきた。
このような理解を前提にすると、法規範の定立作用のうち、国民の権利を制限し又は国民に義務を課すことを内容とするものについては議会の関与を必要とするのに対し、そうでないものについては行政機関が命令として規定することが可能という帰結を生むことになる(ただし、憲法の明文により例外を認めることを否定するものではない。)。例えば、19世紀後半のプロイセン王国において、憲法では予算は議会の法律により定められることになっていたが、予算は法規には該当しないから法律によらない政府の支出も違法ではないとの理解が生まれた。また、日本においても、大日本帝国憲法の下では、国家の行政機関に関する定め等は国民(臣民)の権利を制限し義務を課する法規範ではないという理解の下、勅令により定められた(大日本帝国憲法10条、内閣官制など
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